塩尻市民のみなさまへ

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プロジェクト発足の背景と事業目的

長野県の森林資源の現状

戦後、一斉に造成された長野県の森林資源は、今後、10年で約8割が利用可能な林齢を迎えます。森林の持つ多面的機能を持続的に発揮していくためには、「森林と木材利用サイクル」(植える→育てる→使う→植える)を持続的に確保していくことが重要です。

しかしながら、長野県における木材産業の現状は、森林資源の充実が進む一方で、それを生産・加工・流通するための体制が小規模・分散的で、必ずしも豊富な森林資源を活かしきれていません。

こうした状況をふまえ、長野県では「森林を活かし、森林に生かされる、私たちの豊かな暮らし」を目指した、「長野県森林づくり指針」を策定し、10年後、県産材の供給需要倍増を目標に定めました。

林業再生について

エネルギー政策の転換期を迎えて

東日本大震災以降、震災に起因した福島第一原子力発電所の事故により、原子力に依存してきた日本のエネルギー政策は、今まさに転換期を迎え、再生可能エネルギー電気の調達に向けた固定価格買取制度の導入もあり、再生可能エネルギーの推進に向けて舵がきられております。

こうした中、長野県、塩尻市および、征矢野建材株式会社は、産学官連携体制のもと、長野県森林づくり指針の理念でもある「県域の森林を活かし、森林に生かされる県民の豊かな暮らし」の具現化に向け、「信州F・POWERプロジェクト」に取り組みます。

信州F-POWERプロジェクトの事業目的

本プロジェクトは、豊富な森林資源を無駄なく活用し、その利益を山側に還元することで、林業を産業として復活させるための新たなシステムを構築し、森林・林業・木材産業の振興を図るための取り組みであり、長野県総合5か年計画(仮称)に位置づけ推進することとしています。また、再生可能エネルギーの普及に向けて、木質バイオマスによる発電や製材加工時に排出さ れるおが粉を活用した地域エネルギーを農業施設等に効果的に利用することにより、化石燃料に依存しない環境負荷の少ない循環型地域社会の形成を目指します。

長野県、塩尻市および、征矢野建設株式会社は、「森林と木材利用のサイクル」の持続的な確保に向けて諸課題を解決し、事業を軌道に乗せることにより、本県から全国に向けて、林業再生と再生可能エネルギー利用における先駆的なモデルを発信できるよう、本プロジェクトを推進してまいります。

木質バイオマス発電について